Thee Marloes

Thee Marloes (ジー・マーロズ)

Big Crown Recordsは、インドネシア発のR&BトリオであるThee Marloes(ジー・マーローズ)の2ndアルバム『Di Hotel Malibu』を自信を持ってリリースする。本作は、彼らのサウンドを端正に形作っていた枠組みから一歩踏み出し、より開かれ、対話的で、さらに深くインドネシアに根ざした方向へと向かう“フレームの拡張”盤である。スラバヤ出身のトリオがBig Crown Recordsから放ったデビュー作『Perak』で独自のサウンドを提示してから2年。本作はその系譜を捨て去るのではなく、むしろしなやかに広げることで、デビュー以降のさまざまな経験を経てバンドどれほど成長してきたかを示している。ヴォーカル/キーボードのNatassya Sianturi、ギター/プロデュースのSinatrya Dharaka、ドラムのTommy Satwickからなるバンドは、常にひとつのユニットとして機能し、共有された音楽的参照点と体に染みついたグルーヴ感覚によって楽曲を形作ってきた。本作では、その集団的な言語がさらに拡大。アレンジはより広いスペクトラムを行き交い、新たな楽器の色彩、予想外のリズム展開、そしてより自由な思想が取り入れられている。バンドは本作を、この2年間の生活――社会的現実、揺れ動く恋愛模様、そして成功がもたらしたあらゆる変化――への応答だと語っている。アルバムの幕開けを飾る「Under the Silver Moon」は、爽やかな音楽的背景の上で遠距離恋愛の苦さと甘さを描く、クールな2ステップ・ナンバー。「Six Years」は、Natassya自身の物語であり、安定した昼間の仕事を離れ、音楽で生計を立てる夢を追うことを決断した心境を綴っている。「Harap Dan Ragu」は、生と死、それらを取り巻く感情を探求する楽曲。耳に残るギターリフで幕を開け、彼女の母語であるインドネシア語で紡がれる、甘やかな歌声が陶酔感を呼ぶ。続く「The More」は、よりダークで内省的なムードへと転じ、アルバムは曲ごとに表情を変えていく。見事な演奏と脈打つドラムに、虚無と揺るぎないレジリエンスの狭間を歩む詩的な歌詞が重なる。「Through The Changes」では息をのむほど美しいバラードの世界へと踏み込み、死後の世界をどのように想像し、向き合うのかを繊細かつ力強く描写する。「Boru」は北スマトラの伝統言語バタック語のみで歌われ、彼らのルーツを力強く提示する。いっぽう、「I’d Be Lost」は軽やかで愛らしい愛の告白とともに、再びダンスフロアへと私たちを連れ戻す。
アルバム『Di Hotel Malibu』は最高のインスピレーションから生まれた作品だ。Thee Marloesが世界的な注目を集め、自分たちのホームグロウンな音楽を世界中のファンに届ける機会を得たことが、彼らの背中に追い風を与えたのである。まずはこのレコードをじっくり味わい、その後は彼らのワールドツアーで実際のパフォーマンスを体感してほしい。Surabaya発のソウル・ミュージック、そしてBig Crown Recordsが放つ、またひとつの確かなシュアショットだ。